食欲の秋は汚れに繋がる
今年の秋雨前線はかなり積極的に動いていますね。皆様の街は大丈夫でしょうか?
暑さも遠のきつつあり、これからいよいよ秋本番です。
自宅には樹齢50年ほどの柿の木があります。今年もたくさんの実がなり、日を追うごとに黄色くなってきました。
ほとんど手入れをしていないのに、なかなか甘い柿がなるんですよ。
皆様が好きな秋の味覚は何でしょうか?
さて、秋といえば「食欲の秋」。
料理をする機会が増えれば、それだけ活躍するのがキッチンのレンジフード(換気扇)です。
実際、在宅のハウスクリーニングでもレンジフードはご依頼の多い場所の一つです。
「最近、音が大きくなった気がする」
「以前より空気を吸わなくなった」
「レンジフードからニオイがする」
そんな理由でご相談をいただくことがあります。
今回は、普段なかなか見ることのできないレンジフードの内部と、私たちプロがどんなところを見ながらクリーニングしているのかをご紹介します。
そもそもレンジフードとは?
昔の換気扇というと、大きなプラスチック製のプロペラが回って空気を外へ排出するタイプを思い浮かべる方も多いと思います。
現在の住宅では「シロッコファン」と呼ばれる筒状のファンを使ったレンジフードが多くなっています。
シロッコファンには細かな羽根がたくさんあり、回転することでキッチンの煙やニオイ、油を含んだ空気を吸い込み、外へ排出します。
非常によく働いてくれる設備ですが、裏を返せば、それだけ油を含んだ空気を毎日吸い込んでいるということです。
なぜレンジフードはあんなにベタベタになるのか?
料理をすると煙だけではなく、細かな油分を含んだ空気が発生します。
それを毎日のようにレンジフードが吸い込んでいます。
すると、
・フィルター
・レンジフード内部
・シロッコファン
・ファンを収納している内部
などに少しずつ油汚れが付着していきます。
最初は柔らかかった油も、時間が経つにつれて固くなり、簡単には落ちない汚れへ変わっていきます。
特にシロッコファンの羽根に油が蓄積すると、ファンそのものが重くなります。
汚れの蓄積によって換気性能に影響が出たり、モーターなど機器側への負担につながる可能性もあります。
ですから、完全に油が固まってしまう前に定期的にお手入れすることが大切です。
古いレンジフードの塗装が剥がれる理由
ここで少し、プロのウンチクです。
古いレンジフードを分解すると、内部の塗装が剥がれていることがあります。
油汚れを長期間放置した結果、塗膜が油の影響を受けて劣化し、クリーニングの際に一緒に剥がれてしまうケースがあります。
つまり、
「強く掃除したから剥げた」
とは限りません。
長年蓄積した油汚れによって、すでに塗装そのものが弱っていることがあるのです。
古いレンジフードほど、汚れを落とすことと素材を傷めないことのバランスが難しくなります。
これもレンジフードクリーニングに経験が必要な理由の一つです。
プロはレンジフードをどこまで分解する?
私の場合、まず作業前に必ず動作確認をします。
弱・中・強などのスイッチを押し、ファンが正常に動くかを確認します。
手元灯がある場合は、照明も忘れずに確認します。
これはとても大切です。
クリーニング前の状態を確認してから作業を始めます。
その後、機種や構造を確認しながら、作業可能な範囲で部品を取り外していきます。
フィルターを外し、シロッコファンへアクセスできる状態にしていきます。
私が大切だと思っているのは、
「見える状態にして掃除すること」
です。
暗い隙間から手を入れて作業するよりも、きちんと作業スペースを確保した方が、汚れを目視しながら細部まで確認できます。
もちろん、分解できる範囲はメーカーや機種によって異なります。
シロッコファンには「逆ネジ」が使われていることがある
シロッコファンを取り外す際、初めて作業する人が戸惑いやすいポイントがあります。
それが「逆ネジ」です。
一般的なネジとは締める・緩める方向が異なるものがあり、回転する部品が使用中に緩みにくくする目的などで採用されています。
機種によって構造は異なるため、実際の脱着ではメーカーの取扱説明書などを確認することが重要です。
知らずに力任せに回してしまうと、部品を傷める原因にもなります。
こうした細かな構造を理解しながら分解するのも、レンジフードクリーニングのポイントです。
いよいよ油汚れを落としていきます
レンジフードのクリーニングでは、汚れや素材に合わせた洗剤、ブラシ、クロスなどを使用します。
油汚れは洗剤をつけた瞬間に全部落ちるわけではありません。
大切なのは、洗剤を汚れに作用させる時間です。
油汚れの状態を確認しながら洗剤をなじませ、柔らかくしてからブラシなどで細部を洗浄していきます。
最後に浮いた油や洗剤分をしっかり除去して仕上げます。
ところが、長期間放置されたシロッコファンはそう簡単にはいきません。
羽根の一枚一枚に硬い油汚れがこびりついていることがあります。
プロの現場では汚れの状態に応じて、専用洗剤や温度を利用した洗浄方法を使うこともあります。
ただし、強いアルカリ性の薬剤などは皮膚や目に重大な傷害を起こす危険があり、素材を変色・腐食させる可能性もあります。
一般家庭で強力な薬剤を使ったり、薬剤を加熱したりする方法はおすすめしません。
ご家庭で落とせないほど固着している場合は、無理をせず専門業者へ依頼してください。
意外と見落とす「油の池」
シロッコファンがきれいになったら終わり……ではありません。
私が必ず確認する場所があります。
それがシロッコファンが収納されている内部です。
長年クリーニングしていないレンジフードでは、底の部分に油が溜まっていることがあります。
私はこれを「油の池」と呼びたくなるくらい、溜まっている現場を見たことがあります。
レンジフードの下側から油が垂れていたり、油がにじんでいたりしたら、内部にかなり蓄積している可能性があります。
表面だけをきれいにしても、内部に油が残っていては十分とはいえません。
こういう「見えないところ」を確認することが、プロのクリーニングでは大切だと思っています。
レンジフードクリーニングの料金は?
業者や地域、機種、汚れ具合、分解範囲によって料金は変わります。
そのため、単純に金額だけで比較するより、
「どこまで分解するのか?」
「シロッコファンまで洗浄するのか?」
「内部はどこまでクリーニングするのか?」
などを事前に確認することをおすすめします。
レンジフードはハウスクリーニングの中でも、油汚れと向き合うなかなかの重労働です。
料金を見ると高く感じるかもしれませんが、作業内容も含めて比較していただければと思います。
プロがこっそり見る場所を教えます
最後に、私がレンジフードの汚れ具合を見るときのポイントを一つ。
レンジフードの電源スイッチ周辺や、その上の張り出している部分です。
ここを触ってみると、普段どれくらい料理をされているのか、油がどの程度回っているのかを推測できることがあります。
現地調査や作業前にクリーナーが何気なくそこを触っていたら……
かなりの手練れかもしれません(笑)。
次のクリーニングはいつ?
お客様から、
「次はいつクリーニングしたらいいですか?」
とよく聞かれます。
使用頻度や料理の内容によって汚れ方は大きく違うため、一律に「○年に一度」と決めるのは難しいと思います。
一つの目安として、
「以前より吸い込みが弱い気がする」
「音が変わった」
「ニオイが気になる」
「フィルターや周辺のベタつきが目立ってきた」
と感じたら、一度状態を確認してみてください。
そして、プロのクリーニング後のレンジフードの音や吸い込み具合を覚えておくのもおすすめです。
きれいになったシロッコファンは、
「こんなに回っていたの?」
と思うくらい音の印象が変わることもあります(笑)。
普段のお手入れが一番大切
プロに頼むまで何もしなくていい、というわけではありません。
むしろ一番大切なのは普段のお手入れです。
目につく油汚れを、固まる前にこまめに拭いてください。
素材や機器の注意事項を確認したうえで、家庭用のキッチン洗剤などを使ってお手入れするだけでも、汚れの蓄積はかなり違ってきます。
ハウスクリーニングに伺ったとき、
「すごくきれいですね。よくお手入れされていますね!」
と思うお宅は、やはり日頃から少しずつ掃除されています。
一度に大掃除するより、汚れが柔らかいうちに取ってしまう。
これが一番楽な方法です。
まとめ|レンジフードは見えないところほど汚れています
レンジフードクリーニングは、ハウスクリーニングの中でも非常に需要の高い作業です。
毎日の料理で発生する煙や油を吸い続けているのですから、汚れるのは当然です。
問題は、外から見えている部分だけでは内部の状態が分かりにくいこと。
フィルターの奥にはシロッコファンがあり、さらにその奥にも油汚れが蓄積していることがあります。
「最近吸い込みが悪いな」
「ニオイが気になるな」
「自分ではここまで分解できないな」
と思ったら、一度プロのクリーニングを利用してみるのもおすすめです。
そして、クリーニングが終わったらぜひレンジフードの音を聞いてみてください。
もしかすると、
「こんなに元気だったの?」
と思うかもしれません(笑)。
ハウスクリーニングやレンジフードクリーニングについてのご相談も、お気軽にお問い合わせください。